あっという間の親知らず抜歯~親知らず抜歯専門外来

先生、うちの旦那、親しらずを前から抜いたほうがいいって言われてるけど、なかなか抜けていないんです。

そうなんですね。口腔外科の専門家にとって、親知らずを抜くのは息をしているのと同じくらいの処置ですね。

それくらい慣れているってことなんですね!もうじき20歳になる娘も、親知らずが出てきているんです。

まっすぐ生えていなければ、抜いたほうがいい場合があるのでまずは相談してください。

実際に親知らずで悩んでいるインタビュアーさんの相談をうけてる、インタビューページをご覧ください。
と、ページの後ろの方に当院治療例を掲載しました。
イメトレしてもらえると不安が和らぐと思いますので見てください。

お痛みの激しい方へ

親知らずが思いっきり腫れている場合・・・喉の奥、首の内側に炎症が行くと心臓の方まで行くケースが大学病院でも数年に一人くらいいます。
そのような緊急時は、必要があれば時間外でも大学病院などの専門機関に直接電話して「今すぐ見てもらわないと困る人がいるので」と依頼しますのでご安心ください。
周辺では、自治医大の埼玉医療センターか日赤か東京医科歯科大の関連病院になります。ちなみに日赤には、東京医科歯科大出身の先生がいますね。

口腔外科認定医って何?

当院院長は、経験豊富な「口腔外科認定医・歯学博士」です。
「認定医とか、専門医とか、どっちがどう凄いのか分からない・・・」

解説します!

日本口腔外科学会認定の「口腔外科認定医」は、学会の定める研修施設で、研修カリキュラムに沿って通算3年以上の研修を行い、書類審査・筆記試験を合格した者に与えられる資格です。

資格取得の条件は、多岐に及んでいます。

  • 学会参加&発表
  • 教育研修会・救命救急研修
  • 診査診断症例報告書、周術期管理症例報告書
  • 口腔外科手術(手術難易度区分に従い合計30症例以上の手術執刀、高難易度の手術助手として合計15症例以上を経験)

埼玉県では、たった2%の口腔外科認定医

埼玉県では、歯科医師数が約5200人(2020年)いる中で、口腔外科認定医は123人(2021年)とわずか約2%と少数しかおりません。
認定医でなくても外科的な治療を行っている歯科医師は多数おりますが、認定医を有していることは、知識・経験を有していることの一つの指標になり、患者さんにとって分かりやすく、「安心」につながると考えています。

歯学博士って何?

担当医は、新潟大学歯学部を卒業後、東京大学医学部附属病院口腔外科、東京医科歯科大学歯学部附属病院顎顔面外科にてトレーニングを積み、東京医科歯科大学大学院より「口腔がんに関する遺伝子研究」で「歯学博士号」を授与されております。

他院で断られた方もご相談ください

院長は、大学病院・総合病院で研鑽を積んだ日本口腔外科学会認定医で、安心安全の診療体制を整えております。
「神経と近い」「深く埋まっている」「全身疾患がある」などの理由があり他院で断られたケースもご相談下さい。

オアシス歯科ならではの親知らず抜歯~4つの特徴

親知らずの抜歯は「腫れる」「痛い」と先延ばしにしたい理由が満載です。

「じゃあ実際、親知らずの抜歯の時に助けてもらえるのかしら?」
はい、ご安心ください、当院ならではの安心ポイントを4つご説明いたします。

1.正確な診断

画像検査(パノラマX線検査・CT検査)により、親知らずの埋伏状態(まいふくじょうたい:生え方、深さ、傾き)、歯根の形、上顎洞(じょうがくどう)・神経との距離などの必要な所見を元に正確な診断を行い、治療方針を立案します。

2.低侵襲(ていしんしゅう)で、的確な手技(しゅぎ)

当院の院長は、東京大学医学部附属病院、東京医科歯科大学歯学部附属病院口腔外科で口腔外科に必要な知識・手技を習得し、日本口腔外科学会認定医の資格を取得しております。
可能な限り低侵襲(ていしんしゅう:歯肉を切開する範囲、骨を削る量が少ないこと)、あらゆるリスクに最大限配慮した的確、迅速な抜歯を心がけております。

教えて!先生

少しでも歯冠(しかん:歯の頭)が露出している場合、縦切開(たてせっかい:手前の方)を加えずに遠心切開(えんしんせっかい:歯の奥の方)のみで抜歯をトライします。
そのまま抜歯が完了出来れば、かなり低侵襲な外科処置となります。
当院が他院と違う点は、ここです。

1週間後の抜糸の際には、「本当に横を向いてる親知らずを抜いたの?」ってくらい、傷がキレイに治癒していることも珍しくありません。

3.抗菌薬の適正使用

抗菌薬の不適切な使用を背景として、薬剤耐性菌(やくざいたいせいきん)が世界的に増加する一方、新たな抗菌薬の開発は減少傾向にあり、国際社会でも大きな課題となっています。
2015年5月の世界保健総会では、薬剤耐性(AMR)に関するグローバル・アクション・プランが採択され、加盟各国は2年以内に薬剤耐性に関する国家行動計画を策定することを求められています。

そこで、当院では日本化学療法学会・日本外科感染症学会による「術後感染予防抗菌薬適正使用のための実践ガイドライン」に従い、患者様の薬剤耐性を考慮した処方を心がけます。

教えて!先生

抗菌薬(抗生物質)は、普通の抜歯では、どんどん出さなくなっています。
「骨を削るような親知らずの抜歯の時しか出さない」というルールにとっくの昔になっています。
患者さんは抜歯時に薬がないと「薬、くれないんですか?」と不安がりますが、そういうルールになってるし、必要以上の薬を飲むと「薬剤耐性」といって薬が効かない体になっちゃうんです。
いらない薬をどんどん飲むと、その薬が効かない菌になっていきます。
例えば、Aさんは効くけど自分には効かないなどということがあるんです。
薬は、本当に必要な時だけ飲むのが、その患者さんの将来的にはいいんですよ。
誤解を受けないように、不安にならないように「わざと薬出しませんから」と僕は結構説明します。
その話を言っておかないと「抗生物質もらってないんですけど」戻ってくる人もいたので、わざと言ってます。
なお、敷地の隣に薬局があるので基本は院外、すぐに飲んでもらいたいものは院内で処方します。
(薬の処方は一か所に集中した方がアレルギーやほかのお薬との併用との管理がしやすいので、院外処方の方で統一する予定です)

4.医療安全

正確な診断をもとに「治療方針」を立案し、インフォームドコンセント(医師と患者が十分な情報を共有した上での合意)を取得した後で治療を行います。
医療行為は人間が人間に対して行うものであるため、ヒューマンエラーが起こる可能性がゼロではありません。
そのため、ステップ毎に診療スタッフ間で確認作業(同意書・タイムアウトなど)を導入し、全力で医療安全の確保に努めます。

親知らず抜歯の流れ

1.画像診断により治療方針立案

2.インフォームドコンセント、同意書取得

3.血圧測定・術前抗菌薬内服

4.表面麻酔、局所麻酔

5.抜歯

6.止血確認・抜歯後の注意事項説明

抜歯後の経過

「親知らずの抜歯の後って、ご飯食べられるのかしら?」
「すごい腫れて、頬っぺたまで腫れちゃうんじゃない?」
知らないことは怖いことです。
どんな経過をたどるのかを、ご説明いたします。

経過日数主な症状
抜歯当日出血は、30~60分ほどでほぼ止まります。血餅(血の塊)が、抜歯後の穴から落ちないように、あまりうがいをせず、舌でいじらずにすごします。
抜歯後3~4時間で徐々に麻酔が切れてきて、痛みが出現し始めます。
痛み止めを内服し対応します。抗菌薬が処方されていれば、用法通り内服します。
1日目出血はほとんど止まっていて、うがいをすると少し血が混じる程度。
痛みのピークを迎えることが多く、痛み止め薬にて自制内でコントロール可能。
2日目抜歯部位の周囲歯肉の腫れがピークを迎え、一時的に口が開きにくくなることがあります。
3日目~出血・痛みは徐々に減っていき、腫れはピークを過ぎます。
7日目出血・痛み・腫れはほとんど認められなくなり、経過観察・抜糸を行います。
7日目~1ヶ月抜歯後の穴が、徐々に小さく・浅くなってきます。
食べ物は、まだ詰まることがあります。
1ヶ月~抜歯後の穴が徐々に埋まってきて、食べ物が詰まりにくくなります。

先生のワンポイントアドバイス~親知らずと神経の「実は近い関係」

親知らず抜歯のリスクの一つに『神経麻痺』があります。

術前CT検査である程度、予想がつきます。

  • 歯根により下顎管が圧迫されている
  • 歯根の間を下顎管が走行している

など専門家によるリスク判断がとても大切です。

先生ポイント~親知らずを抜歯した患者さんからの嬉しい一言

先日、ある患者さんに「思ったより腫れも痛みも少なくて、決心してやってもらって良かった」と声をかけてもらいました。

可能な限り低侵襲・短時間を目指しています。

親知らずのよくある質問

原監督が、昔よく「ジャイアンツ愛!」って言ってましたが、僕の場合は「親知らず愛!」です。

Q. 親知らずとは?

A. 正式名称は、第3大臼歯、智歯、wisdom tooth。中切歯・1番から数えて8番目。
生えてくるスペース不足から、真っ直ぐ生えずに斜め・横向きで生えてくることがあります。
深く埋まったままのこともあります。

Q. 親知らずは抜いた方が良いですか?

A. 7番目の歯の奥から親知らずの一部が見え始めた場合、一度歯科医師によるチェックをしてもらったほうが良いです。
親知らずが原因で手前の歯をむし歯にしたり、周りの歯ぐきが赤く、腫れ、痛んだりすることがあります。
親知らずの歯冠(頭)の一部が出ている場合は、抜歯をお勧めします。
親知らずが完全に埋まっている場合、歯冠を包んでいる膜が嚢胞化(のうほうか:からだのなかに生じる病的な袋状のものになってしまうこと)してしまうことがあるので、定期的なパノラマX線検査による経過観察が必要になることがあります。

Q. 親知らずを抜かずに済みますか?

A. 正常な方向に生えていて、上下の歯が噛み合っている場合は、抜かなくて良い場合があります。
また、手前の歯を失ってしまった場合にブリッジの支台、入れ歯のバネをかける歯などの役割をすることがあります。さらに条件が整えば、移植に使用することもできます。

Q. 抜歯は痛みますか?

A. 注射針を刺す部位を「表面麻酔剤」で麻痺させてから麻酔を行います。
麻酔が効くのをしっかり待ってから始めます。
処置中は、痛みを伴うことはほとんどありません。
万が一、痛みを訴えた場合でも、麻酔を追加することで無痛にて処置を行うことができます。

Q. 50代です、親知らずの抜歯を勧められています。抜いたほうがいいのでしょうか?

A. 40代までは通常通り抜歯可能です。
50~60代は、徐々に骨が硬くなってくるために難易度が高くなってくる傾向にあります。
出来るだけ若いうちに抜歯した方が、患者さん的にも楽です。

Q. 今まで何件も親知らず抜歯を断られました。先生の所でお願いできますか?

A. はい、そのような難しい抜歯を担当する事があります。
パノラマX線写真•CT検査にて正確な診断を行い、治療方針を決定し、実行します。
リスクを伴う事もあるので、インフォームドコンセントの取得が必要となります。

Q. 血液をサラサラにする薬(抗凝固薬)を内服中のため、他院で抜歯を断られました。先生の所でお願いできますか?

A. そのようなケースが多々あります。
局所止血が可能か判断して、安全性に配慮することで、抜歯が可能です。
止血剤と縫合で多くの場合が止血可能です。

Q. 親知らずの周りが腫れています、どうしたらいいですか?

A. 親知らずの周りが炎症を起こした場合、下記症状が起きることがあります。
•腫れて痛い
•口が開きにくくなる
•飲み込む時にノドの方が痛む
•顎の下のリンパ節が腫れる
炎症の波及方向、趨勢をしっかり把握して抗菌薬を投与していきしょう

Q. 親が親知らずを抜いた時にものすごくギューギュー引っ張られたと言ってます。怖いです。抜歯ってすごくチカラいるのですか?

A. 抜歯に使う「ヘーベル」と呼ばれる器具を適切に使うと、そこまでチカラは必要ありません。
『テコの原理』ってやつですね。
患者さんの恐怖を和らげるような、スマートな抜歯を心がけています。
一度相談下さい。

親知らずの当院抜歯例

親知らず抜歯 その1

1.年齢:30歳

2.主訴:右下親知らずが虫歯になっていると言われた。

3.診断:右側上顎智歯周囲炎、右側下顎水平埋伏智歯

4.期間

R5/3/2 右上・右下親知らず抜歯

R5/3/9 消毒・抜糸:

5.料金:¥3,480

6.主なリスク、副作用に関する事項

抜歯後の腫れ、痛み、出血、その他合併症

7.処置部位:右側上顎智歯・右側下顎智歯

抜歯前

縫合後

抜歯後

抜去歯

パノラマレントゲン

親知らず抜歯 その2

1.年齢:28歳

2.主訴:右下親知らずが随分前から痛い。腫れた。

3.診断:右側下顎水平埋伏智歯

4.期間

R5/2/27 抜歯

R5/3/6 消毒・抜糸

5.料金:¥4,260

6.事前に知ってもらいたい事/主なリスク、副作用に関する事項

抜歯後の腫れ、痛み、出血、その他合併症

8.処置部位:右側下顎智歯

抜歯前

抜歯後

縫合後

抜去歯

治癒後

パノラマレントゲン

親知らず抜歯 その3

1.年齢:20歳

2.主訴:親知らず抜きたい

3.診断:右側下顎水平埋伏智歯

4.期間

R5/6/2 CT撮影・抜歯

R5/6/27 消毒・抜糸

5.料金:¥5,970

6.事前に知ってもらいたい事/主なリスク、副作用に関する事項

抜歯後の腫れ、痛み、出血、その他合併症

7.処置部位:右側下顎智歯

9.治療に用いた主な装置:CT撮影

抜歯前

抜歯後

縫合後

抜去歯

治癒後

パノラマレントゲン

親知らず抜歯 その4

1.年齢:47歳

2.主訴:左下親知らず抜きたい

3.診断:左側下顎水平埋伏智歯

4.期間

R5/5/12 抜歯

R5/5/17 投薬

R5/5/19 消毒・抜糸

5.料金:¥2,450

6.事前に知ってもらいたい事/主なリスク、副作用に関する事項

抜歯後の腫れ、痛み、出血、その他合併症

7.処置部位:左側下顎智歯

抜歯前

縫合後

治癒後

抜去歯

パノラマレントゲン

医療機関の皆様へ

当院では他院からの抜歯依頼、口腔外科疾患(顎関節症、粘膜疾患など)のご紹介を積極的に承っております。
専門機関への紹介が必要なのか判断し、適切な対応を致します。
ご依頼頂いた治療のみ施行し、終了次第、ご紹介元へお戻し致します。