無呼吸症候群も分かるんです

この間ママ友から聞いたんですけど、旦那さんが車を運転している途中にウトウトして、怖くなって病院に行ったら睡眠時無呼吸症候群って診断されたって。

実は歯医者さんで睡眠時無呼吸症候群が分かる場合もあるんですよ。

え?!どうして?だって呼吸の話ですよね、なのに歯医者さん??

歯の治療中に気が付くことがあるんです。

ど、どうしてですか??

ベロが大きくていびきみたいな音が鳴っている、ベロが大きいから喉の奥が見えにくい。
水をためるのが苦手。
こんな場合は睡眠時無呼吸症候群なことがあります。

ベロに大きいも小さいもあるんですね。歯医者さんが一番ベロの枚数、診ているかもしれませんね。

確かに!
ベロの大きさも、数みりゃ分かるんですよ。
治療例もページの最後の方にあるので見てくださいね~。

睡眠時睡眠時無呼吸症とは

「昼間、もの凄く眠くなる」
「イビキがうるさいけど、たまに止まるからドキッとする・・・と奥さんから言われる」

睡眠時無呼吸症は、大きないびき、睡眠中の呼吸停止が主な症状の疾患です。

  • 『無呼吸』10秒以上呼吸が完全に止まった状態
  • 『低呼吸』呼吸が弱くなった状態

これが、1時間あたり5回以上繰り返される状態を睡眠時無呼吸症と言います。
ご家族にこんなことを指摘された方は要注意です。

【寝ている時】

  • いびきをかく、たまに止まる、大きな呼吸とともにいびきが再開する
  • 呼吸が乱れる、息苦しさでうなされる
  • 寝汗をかく・何度も目覚める

【起きている時】

  • 強い眠気がある
  • だるさ、倦怠感、疲労感がある
  • 集中力の低下

睡眠時無呼吸症では、寝ている間に低酸素の状態が続くため、体にさまざまな合併症が引き起こされます。

心血管系疾患のリスクが上がり、死亡率にまで影響を及ぼすことが分かってきました。
例えば、以下の疾患で関連が分かってきています。

  • 突然死
  • 高血圧
  • 虚血性心疾患
  • 不整脈
  • 脳血管障害
  • 糖尿病
  • 多血症

早めに診断を行い、治療を開始することでリスクを下げることが可能となります。
まずは、医科病院(呼吸器内科、耳鼻科、スリープクリニックなど)を受診して下さい。
そこで睡眠時無呼吸症と診断され、なおかつ、口腔内装置(OralAppliance:OA)が適応と判断された後で、歯科医院へいらして下さい。

オアシス歯科での睡眠時無呼吸症の治療手順

1.睡眠時無呼吸症との診断

医科病院(呼吸器内科、耳鼻科、スリープクリニックなど)で睡眠時無呼吸症と診断され、口腔内装置(OralAppliance:OA)が、治療方法として適応と判断される。

2.医科病院から依頼書をもらい、当院受診。

3.検査、診断

パノラマX線検査、歯肉状態の検査、口腔内診査にてOA(Oral Appliance、いわゆるスリープスプリント)が可能か判断

4. 上下顎の型取りを行い、マウスピースを作製(当院治療例がページ下部にあります)

5. いびき音テストなどを元に、下顎を前に出した状態で上下マウスピースを固定

※このステップで知識・経験が必要となる。

6. 2~4週間後、経過観察。

※場合によって、上下マウスピースの固定位置を変更することがある。

上記の流れは、【内科→歯科】ですが、【歯科→内科→歯科】という流れで睡眠時無呼吸症が発見されることもあります。

当院治療例

1.年齢:40歳

2.主訴:睡眠時無呼吸症候群の為、スリープスプリント作って欲しい。

他医療機関より紹介状あり。

3.診断:睡眠時無呼吸症候群:中等度

4.期間:

R5/3/15 初診(紹介状あり)

R5/3/10  セット

R5/4/14 調整

5.料金:¥10,566

6.事前に知ってもらいたい事:医科で診断され、依頼状が必要

7.主なリスク、副作用に関する事項:睡眠時無呼吸症候群が改善しないことがある

8.処置部位:上下顎にマウスピースを装着

9.治療に用いた主な装置:スリープスプリント

歯科治療中に気づくポイント

  • 舌が大きく、いびきのような音が鳴っている
  • 口を開けたときに、舌により、喉の奥が見えにくい
  • 水を溜めるのが、苦手

私自身、今までに歯科治療中に疑いを持ち、問診にて患者さんが「そういえば・・・」のような感じで内科へ紹介したことがありました。年に数人いますね。