オアシス流 顎関節症との向き合い方
更新日:2023.03.19
こんにちは!オアシス歯科です!
口を大きく開けた時、噛みしめる時などに顎が痛い、ズレる感じがする、音が鳴るなどの症状を感じたことはありませんか?
それは、顎関節症かもしれません。
口腔外科の知識・経験を有する歯医者さんに相談しましょう。
顎関節症は、大規模な疫学調査の結果、進行する疾患ではなく時間の経過とともに(数日から数週間で)症状が軽くなる疾患であることが明らかになっています。
しかしながら、実際の医療現場では、この疾患の症状改善や根治治療を目的に十分な説明なく咬み合わせを修正する治療など、症状を悪化させるリスクのある治療が行われていることがあります。
また歯の修復・補綴・矯正治療などをきっかけとして、顎関節症の症状が生じることがあります。(顎関節症ガイドラインから抜粋)
下記の分類により「診断」を行った上で、「治療方針を立案」し「治療」していくことが重要です。
顎関節症Ⅰ型:咀嚼筋障害(咀嚼筋障害を主徴候としたもの)
顎関節症Ⅱ型:関節包・靭帯障害(円板後部組織・関節包・靭帯の慢性外傷性病変を主徴候としたもの)
顎関節症Ⅲ型:関節円板障害(関節円板の異常を主徴候としたもの)
- a:復位をともなう関節円板転位
- b:復位をともなわない関節円板転位
顎関節症Ⅳ型:変形性関節症(退行性病変を主徴候としたもの)
顎関節症Ⅴ型:Ⅰ~Ⅳ型に該当しないもの
1.正確な診査診断
パノラマX線写真、CT検査による画像検査は、骨形態を評価する点では有用です。
さらに、開口量、開閉口時の下顎頭の動き、左右への偏位、関節雑音(カク、ジャリジャリなど)の有無などをもとに初診時での診断を下します。
2.ガイドラインに沿った治療方針
多くの歯科医院が、噛み合わせを調整したり、マウスピースを入れたりして、経過観察のみということが多いようです。
が、実際のガイドラインでは、顎関節症分類に応じて治療方針が決まっています。
例えば、顎関節症Ⅰ型には、上顎型スタビライゼーションスプリントが有効となっています。顎関節症Ⅲ型には、開口訓練と呼ばれるリハビリがメインの治療方針となります。
診査診断をしっかり行なった上で、理論的に治療方針を立てていくので分かりやすいと考えています。
3.アフターフォロー
治療が始まったら、必ず2~4週間後に経過観察を行います。
治療方法がリハビリの場合、患者さんのモチベーションを維持するのに、定期的なチェックが有効であるというエビデンスもあります。
症状が治らない場合は、適切な専門機関へ紹介することも可能です。